当山ではこの度、視覚障がいのある方々でもご自宅の仏壇前で「おかんき」を唱えることができるよう、点字版の仏前勤行次第を作成しました。
作成に至ったきっかけは、今年の1月と2月、立て続けに視覚障がいのある方の葬儀を勤めることになったことです。いずれの喪主様も全盲の方で、葬儀、初七日などで経本にそってお唱えする「おかんき(お看経)」がやりづらく、今後のことを考えると満中陰、初盆、一周忌、三回忌と回忌法要が続きますし、なにより普段ご自宅で「おかんき」を唱え、自らの読経を以って故人に供養を捧げていただきたいと、点字版の仏前勤行次第の必要性を感じました。
当初は、探せばどこかにあるどろうと思っていた点字版の経本ですが、真言宗の点字経本というものを調べても全く情報がなく、手に入れようがありません。だったら作るしかない、ということで、以前よりご縁のある谷口真吾さん(竹内昌彦先生をはじめ視覚障がいのある方々を長年にわたってご支援されている方です)に連絡をしたところ「それは素晴らしい!ぜひ作りましょう!」というご返事をいただき、とんとん拍子で作業も進み、あっという間にこの春、完成いたしました。
拝啓 竹内昌彦先生 (haikei-takeuchi.jp) ←竹内昌彦先生を応援するサイトです
作成にあたりましては、社会福祉法人岡山ライトハウス就労継続支援B型事業所ワークランド虹様において、視覚障がいのある方々ご自身が点訳や印刷、製本作業を行って下さいました。このご縁を大切に、今後も様々に関わっていきたいと考えているところです。
今後、全国の真言宗のお寺にこの点字経本が普及することを目指すとともに、真言宗だけでなく、仲間の他宗他教の皆さんへも輪を広げ、多様性の時代にふさわしい宗教活動のひとつとして頑張っていきたいと考えております。また、当経本が必要な方は当山へお問合せ下さい。
皆様には応援していただけると嬉しいです。
ニュース報道もしていただきましたのでご覧下さい