杖心会「日中仏教文化交流訪問」

長泉寺杖心会は、10月16日より6日間、中国洛陽市と西安市を訪問しました(参加18名)。

洛陽市街地
白馬寺山門前

岡山市の友好都市である洛陽市には、「白馬寺」という中国最古のお寺があります。岡山、洛陽両市の民間交流事業の中で、当山は40年以上にわたって同寺と仏教文化交流を重ねてきており、当山鐘楼門の梵鐘や玉仏堂に祀られる釈迦牟尼佛像はこれまでの交流事業の中で白馬寺様より請来されたものです。また、同寺現住職である印樂方丈様には平成31年に奉修した「本堂修繕落慶法会」にご参列を賜り、さらには令和4年の玉佛堂落慶法会に対してはコロナ禍ということもありビデオレターを頂戴しました。当山からも先代の光研名誉住職がこれまで毎年のように訪中し、白馬寺先代の海法方丈様の代より友好交流を続けるなど、仏教を通じた文化交流を深めてまいりました。

白馬寺妙通師(写真中央)と 

今般、岡山より同寺を参拝した我々一行は、弘法大師の著書をまとめた『十巻章』と、毛筆では日本で最高級と呼ばれる「熊野筆」をお土産として奉納し、白馬寺様からは陶器の白馬像と、同寺に伝わる『仏説四十二章経』の拓本を頂戴しました。歓迎レセプションの後は、同寺本堂をはじめ大変広い境内をご案内いただき、さらには精進料理のおもてなしをいただくなど、素晴らしい交流の時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。

白馬寺での読経

白馬寺様を後にした一行は、牡丹画の巨匠で、当山と長年にわたって交流のある王綉先生を訪ねるため、先生が名誉館長を務める「洛陽博物館」へ参りました。中国の人間国宝でもある王綉先生には、かつて当山白須賀観音堂の壁画を描いていただいたというご縁があり、この度の再会を喜び合いました。また、同館で開催中であった先生の牡丹画展や隋唐代の歴史遺産を展示する常設展をご案内いただき、中国の伝統文化や悠久の歴史に触れることができました。

王綉先生(写真右)と
洛陽博物館

洛陽ではさらに、龍門石窟への参拝や応天門の観光、また、真言密教における根本経典の一つ『大日経』の翻訳者で、伝持八祖の一人である善無畏三蔵を祀る「広化寺」様や、同じく真言密教根本経典である『金剛頂経』を伝え、伝持・付法両八祖の一人である金剛智三蔵の墓所などを巡拝し、実に感動的な時間を過ごすことができました。

龍門石窟 廬舎那仏
洛陽 応天門
広化寺 善無畏三蔵塔

西安市では、弘法大師が恵果和尚より密教両部の大法を授かった「青龍寺」様、伝持・付法両八祖の一人である不空三蔵の遺蹟「大興善寺」様、玄奘三蔵の遺蹟で大雁塔のある「大慈恩寺」様を巡礼したほか、兵馬俑や華清池などを観光しました。

青龍寺 寛涛師(写真右)と
大興善寺での読経
大慈恩寺 玄奘三蔵像と大雁塔

5泊6日の旅でしたが、仏教を通じた心豊かな交流事業ができるとともに、真言密教のルーツを巡礼することができました。

ご参加いただいた皆様をはじめ、諸々のお世話をいただいた㈱アジアコミュニケーションズ様、ご協力いただいた岡山市日中友好協会様、洛陽市人民対外友好協会様、洛陽市宗教局様には、心より御礼を申し上げます。

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