8月15日、岡山ユネスコ協会主催による「平和の鐘を鳴らそう!」が当山で開催されました。
まず、ユネスコが提唱し国連で採択された「わたしの平和宣言」を、環太平洋大学の中岡さんが朗読し、参加者全員で復唱。
1、「すべての人の生命を大切にします」
2、「どんな暴力も許しません」
3、「思いやりの心を持ち、助け合います」
4、「相手の立場に立って考えます」
5、「かけがえのない地球環境を守ります」
6、「みんなで力を合わせます」
正午を迎え、私たち僧侶が「般若心経」を読誦する中、みんなで鐘を鳴らし、すべての戦争犠牲者を追悼するとともに、平和への願いを響かせました。
その後、会場を本堂に移し、広島平和文化センター被爆証言者・岡田恵美子さんに、ご自身の被爆体験、戦争の悲惨さ、核の無い未来への想いなど、大切なお話をいただきました。
個人的に特に印象的だったことは、「広島ってヤクザ映画が有名でしょう?なんでだと思う?」という私達への問いかけでした。
「広島に原爆が落ちた後、本当に多くの戦争孤児が生まれ、彼らは親のいない中、辛い環境で、勉強もできず、それでも必死に生きた。そして、闇の世界へと足を踏み入れていったの。」
胸が締め付けられる思いがしました。
何気なく過ぎていく毎日。それがどんなに幸せなことであるか。
戦争は、戦闘終結ですべてが解決するような簡単なものではない。未来に無量の代償を残し、それは取り返しがつかない。
今、日本を戦争のできる国に変えようとしている政府に対して、私たちはしっかり言葉を発し、行動を取っていかなくてはいけません。9条改憲、拡大解釈、絶対に許してはならない。
最後に、3.11福島第一原発事故により埼玉県から岡山へ母子避難されている蛯名宇摩さんの津軽三味線演奏。
本当に力強く、素敵な演奏で、迫力満点でした。また、娘さんも一生懸命合いの手を入れたり、太鼓をたたいたり、とても可愛らしい!
早くお父さんと一緒に暮らせる日が来ますように・・・。
また、商業電源(一般電源)と、自給電源(自家発電)の電気とでは、音の質が違う!という実験も行われ、みんなで違いを聞き比べました。
と、いうのも、この日の音響電源は、福島県川内村から岡山へ避難されている大塚尚幹さんによるソーラーエネルギーシステムで、とってもクリーンな音だったのでした。
大塚尚幹さんは自エネ組(自給eネルギーチーム)の備前代表、子ども未来・愛ネットワークの副代表でもあります。
学び多き、祈りの一日。
「安らかに眠ってください。過ちは繰り返しませぬから。」
とは、広島平和公園慰霊碑に刻まれている言葉です。
過去に学ばないものは未来を築けません。
私達は今一度、過去の深い反省に立ち返ることが必要です。
かの大戦で亡くなられた無数の方々の無念たる想いに心を寄せ、また、3.11東日本大震災および福島原発事故により今なお苦しみを抱える方々の声に耳を傾け、我々は一体どう生きたら良いのか、しっかりと考えなくてはいけません。
「こんな素敵な世界を作ってきてくれてありがとう」
と、子ども達に言われるように、未来に責任を持って、日々頑張っていきたい、と思います。