平成27年の終わりに

皆様、下半期、あまり当ブログの更新ができませず、申し訳ありませんでした。

日々の行事に追われ、ついついおろそかになってしまうんですよね。

反省です。。。

 

何はともあれ、今年も終わりますね。

お寺としては、今年は文化事業に取り組もうということで「寺子屋文化講座」を開講したり、夏には地域の子どもたちに向けたイベント「みンなみかた子どもフェス」を開催。秋には約10年続いた「和讃会ゴスペラーズ」が解散し、新たに合唱団「Naga(ナーガ)」を結成しました。これらは特に檀家さんのみ、というものではなく広く地域一般の方にもお呼びかけさせていただこうということで、ありがたいことに好評をいただいております。

元気よくそのような事業が進められた一方で、光研名誉住職が春より体調を崩してしまい、下半期は全く法務を勤められない状況になってしまいました。おかげさまで、現在はゆっくりと復調しており、本人も来年はがんばるぞ!と意気込んでおります。ご心配をおかけし申し訳ありませんでした。

個人的にはというと、やはり「安保法制」に尽きる一年だったように思います。皆様もそうだと思いますが、わたしも日本の「安全保障」というものについて本気で考えさせられましたし、そのための勉強会やその他事業の企画運営に走り回りました。そのおかげで、「仏教」と「政治」の関わり方や、思想と人間社会について、とても勉強をさせていただいたなと思います。

お坊さんなのになんでそんなに政治的なことに関わるの?

と、よく質問をされます。この場を借りてそのことについて少しだけご説明させていただくと、

実を言うと、わたしも政治的なことにはあまり関わりたくはありません。これは、誰だってそうだと思いますが、関われば関わるほどに生活上いろいろな軋轢が生まれてしまいますし、他者からいわゆる「色眼鏡」で見られるようになったりします。でも、「仏教」を突き詰めていくごとに、人間社会の中に入っていかざるを得なくなるのは当然のことで、結果的に政治的な問題に直面してしまうわけです。

そして、そこには「政治的なことだから避ける」という判断は選択肢としてないわけです。仏教者である以上。

このことについては、他のお坊さんにも様々なお考えがあり、決してそれらを否定するわけではありませんが、個人的には「政治的な事柄だから避ける」という判断それ自体が政治的判断であって、仏教者は政治的なことであれ、プライベートなことであれ、生命の問題であれ、そのすべてに対して仏教的な判断をしていくべきだと考えています。

仏教者だから、仏教的判断をする。

極めてシンプルな理由です。

「政教分離」じゃないの?と思われる方も多いかもしれませんが、これはあくまでも為政者に対して課している「憲法」による規定であって、そうではない一般の宗教者に課しているものではないことを念のためご説明申し上げます。むしろ「仏教者が仏教的な判断をする」ということは、それこそがまさに「仏教」だろうと思いますし、わたしはこれからも純粋に仏教をやっていきたいと思います。

さて、その意味でも、来年も忙しくなりそうな予感たっぷりですね・・・。

どうか皆様が良き新年を迎えられますように、心よりご祈念申し上げます。

 

 

奉祈 貴家万福 天下泰平

龍門 合掌礼拝