寺子屋文化講座vol.46
6月11日に開催した「寺子屋文化講座vol.46」は、講師に長嶋愛生園歴史館主任学芸員の木下浩先生をお迎えし「150年前の岡山の感染症」というタイトルでご講演をいただきました。
コロナやインフルエンザの流行によって苦労することの多い現代ですが、過去にも天然痘やハンセン病など多くの感染症の流行がありました。木下先生には、様々な資料を紹介していただきながら、詳しくお話をいただいた次第です。
ご来場いただきました方々には、ありがとうございました。
寺子屋文化講座vol.46
6月11日に開催した「寺子屋文化講座vol.46」は、講師に長嶋愛生園歴史館主任学芸員の木下浩先生をお迎えし「150年前の岡山の感染症」というタイトルでご講演をいただきました。
コロナやインフルエンザの流行によって苦労することの多い現代ですが、過去にも天然痘やハンセン病など多くの感染症の流行がありました。木下先生には、様々な資料を紹介していただきながら、詳しくお話をいただいた次第です。
ご来場いただきました方々には、ありがとうございました。
長泉寺杖心会(じょうしんかい)は、5月18~19日「弘法大師の足跡を訪ねる 博多 太宰府 福岡の旅」を開催し、参加18名にてお大師様ゆかりの諸寺院を参拝しました。
初日、一行は新幹線で博多へ移動し、博多駅よりバスに乗って先ずは観世音寺へ。同寺院様は、大同元年(806)に唐から帰国したお大師様がしばらく留まられた寺院であるとともに、天下三戒壇のひとつとして大変著名な名刹です。そして境内の裏に「弘法水」と呼ばれる清水が沸き出でており、一行はそちらの御堂でご法楽を捧げさせていただきました。その後、太宰府天満宮、並びに高野山真言宗別格本山南蔵院を巡拝。いずれも大変立派な施設、伽藍に圧倒されながら、福岡の人々の宗教心、およびその悠久の歴史を感じる時間となりました。
翌日は早朝より、博多総鎮守櫛田神社、および大師創建の東長寺を参拝。立派なご本堂でご法楽をあげさせていただいたほか、博多大仏を拝観させていただきました。
そしてその後、今回の旅の一番の目的である真言宗御室派別格本山鎮国寺へ。当寺院様は、総本山仁和寺第43代ご門跡である故立部瑞祐大僧正猊下、並びに第50代ご門跡である立部祐道大僧正猊下のご自坊であるとともに、お大師様が最初に建立された真言寺院として知られ、この度念願叶っての参拝となりました。
そしてなんとこの度、立部祐道猊下が直々に我々一行をお出迎え下さり、護摩堂にてご法楽を捧げさせていただいた後には、猊下より直接ご法話を賜るとともにご本堂(五佛堂)をご案内をいただきました。恐縮至極、大変有難い時間となりました。
鎮国寺を後にした一行は、最後に筥崎宮を参拝し、福岡を後にしました。
今回の旅でお世話になりました諸寺院様、諸神社様、並びにご参加いただきました皆様には厚く御礼申し上げます。
檀信徒精霊に万灯万華供養の施しを捧げる「本尊大祭」を、5月5日夜より8日にかけて奉修いたしました。
初夜(そや)、後夜(ごや)、日中(にっちゅう)と一日三座の理趣三昧法会を三日間にわたって奉修し、最終日の8日には真言宗岡山市内結衆寺院15ヶ寺にご参集いただき、中曲理趣三昧法会を以って結願の法楽を捧げました。
さらに今年は、法話日本一を決める「H-1グランプリ」で2023年チャンピオンに輝いた福王寺(真庭市蒜山)住職小谷剛璋僧正を能化としてお招きし、参拝者へのご法話をいただきました。
関係者皆様には厚く御礼申し上げます。
この度、当山の鐘楼門横に「岡山歴史のまちしるべ・御野郡南方村の薬園」という看板が設置されました。
当看板は、長泉寺の山号「薬園山」の由来ともなっている「薬園」の歴史を後世に伝えようと、「南方中道長泉寺町内会」が岡山市へ申請して建立されたものです。「薬園」の歴史的な内容につきましては、長泉寺だより『いづみ』第347号(令和6年3月17日発行)のコラム「岡山藩学校と薬園」をご参照下さい。
先月のことになりますが、「長泉寺ボランティア基金会」は当山檀信徒の志納によって集められた「令和6年能登半島地震救援募金」を、国際医療NGO「AMDA」(アムダ・北区伊福町)へ寄託いたしました。3月8日、多田総代、並びに浦上総代とAMDA事務所を訪問し、同募金100万円をAMDA難波妙副理事長へ手渡すとともに、AMDAより感謝状を受け取りました。
同震災直後より石川県輪島市に入り緊急医療支援活動を実施してきたAMDAは、主に市内中学校を拠点に避難所の衛生管理、感染症診療などを担い、発災後直後の被災地医療を支えられました。約一ヵ月にわたり医療活動を実施した後、2月3日を以ってその活動を地元の医療機関へと引き継ぎ、今後は被災地の状況に合わせて、教育支援や交流事業を実施していく予定とのことです。現地の状況やニーズが刻々と変化していく中で、今後も引き続き柔軟な対応が求められるわけですが、当ボランティア基金会としても、引き続き支えて参りたいと考えております。
またこの日、当ボランティア基金会へこれまでに寄せられていた「ウクライナ難民支援金」の追加分計23万円(令和4年4月に50万円を寄付済み)、「トルコ地震復興支援募金」計6万5千円も併せて持参寄付させていただいております。
ご協力賜りました皆様には、心より厚く御礼を申し上げます。
正月8日、毎年恒例の「大般若法会」を奉修いたしました。有縁寺院にご参集いただき『大般若波羅蜜多経』を転読する当法会は、檀信徒皆様の一年の無事安寧を祈願するため、本尊薬師如来の新年最初のご縁日に毎年奉修しております。
今年は早々より能登半島での大地震や羽田空港での事故が早々に発生し、多くの方が不安を感じる年明けとなったかと思います。そういった意味でも、当山本尊薬師如来、および大般若経本尊般若十六善神の宝前に同経を力強く読み上げ、皆様が元気よく一年を過ごせるようご祈念させていただいた次第です。
併せて法会後には、千翔流日本舞踊師範の千翔有流さんに奉納舞踊をいただき、ご参拝の皆様とともに新春を寿ぐ時間を持つことができました。
なお、能登半島地震に関しましては、被災者皆様を支援するため「長泉寺ボランティア基金会」において「能登半島地震被災者救援募金」を実施しております。ご支援いただけます御方には、ぜひご協力下さい。いただいた浄財は、主にRNN人道援助宗教NGOネットワークを通じて、特定非営利活動法人AMDAの活動に寄託される予定です。下記口座までご送金いただくか、寺務所前に設置している募金箱までお届けくださいますようお願いいたします。
◆長泉寺ボランティア基金会 寄付金の受付◆
ゆうちょ銀行 総合口座 15460 30539111
郵便局以外の金融機関から振込む場合は
【店名】五四八 【店番】548 【預金種目】普通預金 【口座番号】3053911
また2月3日には、恒例の「節分 星まつり」を開催し、除災招福を祈願する「星供養法会」を奉修するとともに、備前太鼓唄弘西普及会様による獅子舞の奉納、併せて厄除け豆まきを行いました。当日は雨模様となりましたが、多くのご家族連れにご参拝いただき春を呼ぶ賑やかな夜となりました。
なお、お供え賜りました御餅やお菓子は、参拝者皆さまに配布させていただきましたほか、児童養護施設 社会福祉法人備作恵済会「若松園」様(岡山市中区海吉)にご寄付させていただいております。
関係者皆様には心より御礼申し上げます。
当山ではこの度、コロナ禍で失った元気を多くの方に取り戻していただくことを祈念しまして、「特別祈祷酒ながいづみ」という清酒を企画し、ご縁あって嘉美心酒造株式会社様(浅口市寄島)に数量限定で製造いただきました。岡山白桃酵母を使用したフルーティーな香りに生酒特有のフレッシュな甘みと酸味が絶妙な純米酒です。ひとえに、令和6年お正月、コロナによる行動制限のない新しい一年のはじまりに、多くの方にこのお酒を酌み交わしながら、笑顔で、心豊かな時間を過ごしていただきたいと願っております。
そのような祈りを込めて、本年11 月4 日の当酒初搾りの際に私が蔵へ出向いてご祈祷を行ったほか、冬至である 12 月 22 日には当山本堂に御供し、本尊薬師瑠璃光如来の御前にて皆様のご多幸を祈る法会を奉修いたしました。
同法会を終えてようやく皆様にお届けすることができる運びとなったわけですが、令和6年1月8日奉修予定の「大般若法会」のご祈祷札をお申込みのお方には、今回に限り特別に当酒を贈呈させていただきます。
また、当山の目の前に位置する酒ショップ山本様のほか、岡山天満屋様、倉敷天満屋様等にて購入することもできますので、どうか多くの御方にお求めいただければ幸いです。 一本(4合瓶)1,760円(税込)
~当酒のコンセプトと込められた願い~
「人が人に会うことができない」という3 年間におよぶコロナ禍によって、多くの人々が活動を自粛し、子どもや孫に会えないなどの寂しい想いをしてきました。しかし、ようやくこの長いトンネルのような時間をくぐり抜け、令和 6 年は久しぶりに行動制限のないお正月を迎えます。どうか多くのご家庭で、ご家族、ご親族らとともに新年の夜明け、並びに「コロナ禍の夜明け」を祝い、当酒を酌み交わしながら大切な人に会うことの喜びや食卓を囲む幸せを一層に感じてもらいたいと願っております。またそれは、社会が再び元気を取り戻していく上で、とても大切な時間となるはずです。
補 足 ~ 清酒と仏教について ~
お酒といえば仏教ではタブーであるようなイメージがあるかと思いますが、清酒の歴史を見ていくと実は仏教とともにあるということをご存じでしょうか。奈良にある菩提山正歴寺は「清酒発祥の地」として知られ、室町時代に近代醸造法の基礎となる酒造技術を確立し、現在の清酒造りの原点ともなっている寺院です。正歴寺に限らず、様々な寺院で造られた清酒は「僧坊酒」と呼ばれ、当時それらは大変な人気を誇り、例えば大阪河内長野にある天野山金剛寺で造られた天野酒は大名たちが愛飲したと伝わっています。また、聖天などの天部の仏には清酒を供えることが定められているなど、現代の仏教儀礼においてもお酒はタブーというわけではありません。それらは千年以上におよぶ神仏習合の時代に培われた文化であり、我が国ならでは奥深く多様な歴史そのものでもありましょう。
清酒発祥の地 | 菩提山真言宗 大本山 正暦寺 (shoryakuji.jp)
なお、そのような日本酒の歴史については、12月18日に日本酒ライターの市田真紀さんにお越しいただき、「寺子屋文化講座vol.43」として詳しくお話しいただいた次第です。
最後に、本尊薬師如来の瑠璃光浄土、およびコロナからの夜明けをイメージした当酒のラベルデザインについてですが、株式会社cifaka(北区石関町)の有松歩美さん(檀徒)に作成を依頼をし、私や総代様方とも何度も何度も検討を重ねて完成に至ったものとなっています。
特別祈祷酒「ながいづみ」 概要
純米吟醸生原酒 岡山白桃酵母使用 アルコール分16.5度
製造者 嘉美心酒造㈱ 岡山県浅口市寄島町7500-2
原材料 米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合58% 内容量720㎖ 価格1,760円(税込)
去る10月は、寺子屋文化講座を2座、開講しました。
ひとつは、本来8月に予定していて延期となっていた「岡山の河川」について。講師には国交省岡山河川事務所・流域治水課長の松井さんにお越しいただき、主に旭川、百間川における洪水対策の歴史、また平成30年7月に発生した西日本豪雨以降、大きな課題となっていた高梁川と小田川の合流地点付け替え工事、さらには近年の気候変動を踏まえた我々一般にも取り組める流域治水対策について詳しくお話をいただきました。
もうひとつは、方谷研究会会長で岡山県史編纂委員会専門委員を勤められた朝森要先生を講師にお招きし、岡山に生まれ奈良・平安初期に大活躍した和気清麻呂について、その後の歴史に大きな影響を与えた「宇佐八幡宮神託事件」を中心に詳しくお話をいただきました。
いずれの会にも多くのご参加をいただき、盛会となりました。ありがとうございました。
次回は12月18日(月)、講師に日本酒ライターの市田真紀さんをお招きし開講します。お楽しみに。
戦後の困窮から復興を目指していた昭和30年代、数年間にわたって当山で過ごしたことがある某氏がこの度、当山本堂で用いるための鏧子を奉納下さいました。ついては10月16日、氏のご家族、ご親族にもご参集いただき、本堂にて奉納の儀を奉修。新たな素晴らしい鐘の音が堂内に響く中、本尊薬師如来にご法楽を捧げました。
法会後、ご高齢のご本人に代わって娘様がご挨拶をされたのですが、「母はもう年老いたわけですが、長泉寺で過ごしていた若いときのことを今でもよく語るのです。きっと人生で一番楽しかったと言って良いぐらい素晴らしい思い出がたくさんあるのだと思います。その母の想いをなんとか長泉寺にも役立つ形で残せないかとずっと思っていたので、今日は本当にうれしい。」と涙ながらにおっしゃっていました。当山としましては、今後末永く、大切に使わせていただく所存です。ご本人をはじめ、ご家族、関係者の皆様には、心より御礼申し上げる次第です。
なお、同鏧子は富山県の高岡製、三尺三段上りという特注で、その響きはまさに絶品です。皆様にもぜひお聞きいただければと思っております。
長泉寺杖心会は10月8日から10日の三日間、「青森 函館 津軽海峡の旅」と題しまして青龍寺様(青森市)、恐山菩提寺様(むつ市)を参拝しました。
全仏山青龍寺様は、昭和22年に高野山青森別院として織田隆弘師が創建された寺院で、座像としては日本一の大きさを誇る大日如来像「昭和大仏」(昭和59年開眼)を祀られていることで有名です。開山織田隆弘師はさらに、平成4年に金堂、平成8年に日本で四番目の高さを誇る五重塔を建立され、見事壮観なる伽藍が配されております。それらすべて、密教興隆、世界平和といった同師の大願に対して、全国にいらっしゃる檀信徒方々がお力を寄せて建立されたものであり、その偉業にはひたすらに感嘆するほかありません。この度、有難いことに同山の副住職であられる織田隆全師とご縁をいただく機会がございまして、杖心会としてお参りをさせていただいた次第です。
昭和大仏 青龍寺(青森市) (showa-daibutu.com)
杖心会一行は、青龍寺様に到着後まずは金堂でご法楽をあげさせていただきまして、そこで同山現住であられる織田隆玄師にご挨拶を賜りました。その後、副住職様よりご丁寧なるご説明をいただきながら、五重塔、および昭和大仏を内拝させていただきました。お忙しい中ご対応いただきました青龍寺様には心より感謝申し上げる次第です。
そしてこの日は、青龍寺様を後にしてバスで下北半島を北上し、津軽海峡が目の前に広がる下風呂温泉に宿泊。夜には青森の海の幸をいただきながら、参加者皆さまと懇親を深める楽しい時間を過ごしました。
翌日は、朝一番で恐山菩提寺様を参拝。個人的に以前より同山院代(住職)の南直哉師に一度お会いしたいと考えておりまして、事前に連絡も取り、万全を期しておうかがいした次第です。到着後、すぐに堂内へご案内いただき、大祭期間中だったことから本堂ではなく薬師堂にて待機。まもなく南師が御入堂され、私とご挨拶を交わした後、我ら一行に向けてお説法を一時間にもわたって賜りました。内容についてはここでは記せませんが、笑い、感動、学び、すべてが存分に含まれる大変素晴らしいものでした。ありがとうございました。
南直哉師のことをもっと知りたいという御方には、同師のブログを一度ご覧ください ⇒ 恐山あれこれ日記 (goo.ne.jp)
ご法話後、南師と記念写真を撮り、法話の御礼を申し上げまして、一行は境内を参拝。本堂前でご法楽をあげ、イタコさんの順番待ちに並ぶ長蛇の列を横目に見ながら、地獄谷から極楽浜というお決まりのコースを巡りました。
恐山菩提寺様の参拝の後は、本州の最北端であり鮪で有名な大間へ。一行は、お昼ごはんに感動的とも言える鮪丼を頂戴した後、函館へ渡るため大函丸に乗船。津軽海峡といえば石川さゆりさんが歌われた名曲『津軽海峡冬景色』が思い起こされるわけですが、この日は幸いにして阿久悠さんが書かれた歌詞に出てくるような海鳴り、強風は全然なく、まるで瀬戸内海の如くおだやかで、船酔いする方もゼロ。皆さん元気に函館へ到着することができたのでした。
函館ではその日、ホテルチェックインの後、1時間半ほどの自由時間を持ち、参加者皆さんには金森赤レンガ倉庫などを見学していただき、夜は函館駅前のお店で懇親会。北海道のご馳走を美味しくいただきました。さらにその後、タクシーで函館山に移動し、「日本三大夜景」の一つに数えられる函館の夜景を楽しみました。有難いことに天候に恵まれ、遠方までくっきりと見渡すことができました。
最終日は、函館朝市の自由散策、並びに五稜郭の観光をし、二泊三日とは思えぬ充実感を感じながら函館空港から帰路につきました。
ご参加いただきました皆様には心より御礼申し上げますとともに、定員のためご参加いただくことが叶いませんでした方々には大変申し訳ありませんでした。
引き続きどうか杖心会をよろしくお願いいたします。