長泉寺寺子屋文化講座vol.32のご報告

新型コロナ禍によりしばらく休講しておりました「寺子屋文化講座」を4月19日、講師に森熊男先生(岡大名誉教授・閑谷学校顕彰保存会評議員)をお招きし、「池田光政と熊沢蕃山~岡山藩初期の学風~」というテーマで開催しました。

なお、新型コロナの第4波が今月に入ってから拡大している状況もありましたので、定員を事前予約のみ先着25名と限定させていただき、参加者皆様には検温、マスク着用、消毒など感染防止策の徹底もお願いし、皆様のご協力あってこその開催となりました。

講師の”クマ先生”こと森熊男先生は、大学での教鞭のほか著書や論文の執筆、各種講演など、岡山の教育界に多大なる功績を残されている方であり、特に”儒学”の大家としてご存じの方も多いかと思います。先般には、山陽新聞社より『クマ先生と読む論語』を出版されたばかりで、新聞の紙面でもよくお目にかかる御方ですね。

さて、そんな森熊男先生の今回の講座は、岡山の教育のスタートとも言える”光政と蕃山による岡山藩初期の学風”についてのお話でした。歴史的な時間の推移に沿って、岡山藩における人づくり思想(朱子学を中心に)、また光政公と蕃山の出逢いから別れ、そして津田永忠を含めた三人だからこそ成し得た奇跡について、まるでクマ先生の身体にこの三人が宿っているかのような、そんな気持ちのこもったご講演となりました。ありがとうございました。

令和3年2月2日 星供養法会

2月2日、当山恒例「節分祭」は、新型コロナウイルス感染症のさらなる流行を鑑みまして、一般のご参拝をいただかない形(総代役員様のみ)で「星供養法会」を奉修し、檀信徒皆様、並びに節分祈願札をお申し込みいただいた方々の除災招福、福寿増長を祈念させていただきました。

併せまして、RNN人道援助宗教NGOネットワーク事務局長で、黒住教教主・黒住宗道様からの「節分の日に、宗教の違いを越えてコロナ禍終息を心ひとつに祈願しましょう」という呼びかけに賛同し、我が宗だけでなく、他派、他宗、他教の皆様とも広く力を合わせ、新型コロナ禍を人類が早期に克服できるようお祈り合わせさせていただきました。

※詳しくはRNN人道援助宗教NGOネットワークのホームページをご覧ください。

https://www.rnn.jp/

総代、役員様をはじめ、当法会の奉修に対してお力添え下さいましたすべての皆様に、心より御礼申し上げます。

令和3年 大般若法会

『大般若波羅蜜多経(以下、大般若経)』を転読し、新年の無事安泰を祈願する「大般若法会」を正月8日、本尊薬師如来の本年最初のご縁日に奉修しました。

般若空の教えを説く大般若経は、玄奘三蔵がインドから唐に持ち帰り、4年の歳月をかけて翻訳された六百巻におよぶ大経です。我が国では奈良時代から宮中や諸大寺院で同経が読まれ、国家安泰が祈られてきました。

当山では毎年正月8日に同法会を奉修し、檀信徒皆様の一年の安泰を祈願しております。今年は新型コロナウイルスの流行により、参拝者皆様には事前の体調確認やマスク着用などの感染防止対策を行っていただいた上での縮小開催となり、毎年恒例となっている余興やお接待も差し控えさせていただきました。

新年が、コロナ禍を克服する一年と成り、皆様が健やかで心豊かに過ごせますよう至心に祈念する次第です。

ご参集いただきました諸寺院様をはじめ、当山総代様、世話人様、ご協力頂きました全ての皆様には心より御礼申し上げます。

賀正

新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

昨年大晦日から本年元旦にかけて、当山では除夜の鐘を突き、穏やかなる祈りの中で新年を迎えることができました。※新型コロナウイルス感染症の流行を鑑み、恒例のお接待は差し控えさせていただき、鐘を突いていただくすべての方にビニール手袋の着用をお願いする形での実施となりました。

さて、令和三年が始まりました。今年は何より新型コロナウイルス感染症を克服する一年にしたいですね。また今年は東日本大震災から10年、米国同時多発テロ事件から20年という年でもあります。30年続いた「平成」は災害とテロの多かった時代でしたが、令和となって三年目の今年、どうか穏やかで平和な一年となってくれればと至心に祈念する次第です。

当山では正月八日の本尊薬師如来の初縁日に新年恒例の「大般若法会」を行い、一年の無事を祈念いたします。なお、今年は新型コロナウイルス感染症の流行状況を鑑み、余興やお接待などは差し控えさせていただきますのでその旨ご了承ください。御札のお申込みは当山ホームページからも可能ですのでそちらをご利用下さい。

令和3年正月8日 大般若法会の祈願札申し込みメールフォーム (chosenji.net)

また、14日には「とんど焼き」を行います。当日までに古塔婆、御札、御守、正月飾りなどをご持参いただければ当山で供養焼却させていただきます。

なお、岡山県では現在「医療非常事態宣言」が発令されており、県民みんなで感染を食い止めるための行動を取る必要があります。皆様方には、当山へのご参拝時につきましても、事前検温等の体調確認、マスクの着用、アルコール消毒、ソーシャルディスタンスなどの感染防止対策へのご協力をよろしくお願いいたします。

令和 仁王講 岡山奉修会 11/19 於:安住院

 この度、徳仁天皇御即位に際しまして、令和の御代が鎮護国家万民豊楽たるよう『仁王護国般若波羅蜜経』(以下、仁王経)を読誦する法会を、有志真言宗14ヶ寺16名の僧衆皆様にご参集いただき、11月19日、国富の瓶井山安住院様にて奉修いたしました。

 我が国において『仁王経』を読誦する法会(仁王会、または仁王講)は、斉明天皇6(660)年に「百座百講仁王会」として初めて行われ、以降歴代の天皇がこれを設けてこられました。宗祖大師も嵯峨、淳和両帝の御即位に際して奉修されていますが、醍醐天皇の延長4年(926)に編纂された『延喜式』には、「凡そ天皇の即位には仁王般若会を講説す。一代一講なり。」とあり、この頃には天皇即位儀礼のひとつとして定着しています。以来、(所説ありますが)応仁の頃まで、御大典の翌年には必ず同法会を宮中大極殿や紫宸殿に於いて修すこと(一代一講大仁王会)が天皇即位礼の一環として続けられ、神式の大嘗祭と並んで尊崇されてきました。

 また「仁王会」は、天皇御即位の際のみならず、天変地異や疫病流行等の国家的危機の際に「臨時仁王会」としても度々修されており、この度のコロナ禍を鑑みても、今この時に当法会を修すことは大変意義深いことであったかと存じます。

 この度、令和という新しい御代を迎えるにあたり、岡山に於いて「仁王講」を奉修することができましたのは、先ずもって、その意義をお汲み取りいただき、特別協讃施主、並びに協讃施主をお勤めいただきました皆様のおかげでございます。心より感謝申し上げます。特に、黒住教御教主黒住宗道様、天台宗本性院永宗幸信様、さらには岡山県神社庁様からも宗旨宗派を超えてご支援を賜りましたことは本当に有難いことであるとともに、神社界からバックアップをいただいて仏教儀礼を行うことができるというのは様々な意味で価値の深いことであろうと存じます。

 そして何より、道場をお開き下さっただけでなく、当法会を行う上で最も重要である経典の製本作業にあたりその内容を全てお一人で校正下さり、さらには当法会実施に向けて多くのご指導をいただきました安住院ご住職・生駒琢一僧正様、また、当法会実施にあたり様々な調整、道場荘厳など細部に至るまで大変お世話になりました同院副住職・生駒善勝僧正様、そしてご参集いただいた真言宗各御寺院様には心より厚く御礼申し上げます。

 さらには、法会の準備、片づけなど、法会の運営を支えて下さいました㈱中原三法堂浜店様をはじめ、ご協力いただきましたすべての皆様、大変お世話になりました。ありがとうございました。

 今上天皇陛下は、御即位なされて最初の記者会見において「変化の激しい時代の中で、多様性に対して寛容の心をもって受け入れていかねばならない」とおっしゃいました。令和という御代は、人口減少に伴って在留外国人が加速的に増える時代です。さらにはAIなどの技術革新も伴って私たちの生活様式、慣習、文化などは大きく変化するだろうと言われております。令和はまさに「多様性」の時代であり、陛下のおっしゃるように人間それぞれが互いの違いについて尊重し合える心を持ち合わせる必要があります。ジェンダーによって差別されない、障がいによって差別されない、生まれによって差別されない、職業によって差別されない、そういうどのような境遇の人であっても人生を心豊かに歩むことのできる寛容な社会を、令和の日本に切に願い、また、期待する次第です。

合掌

龍門

↓↓↓山陽新聞デジタルでも報道をいただきました↓↓↓

岡山・安住院で天皇即位の儀礼 平穏な時代を願い僧16人が読経:山陽新聞デジタル|さんデジ (sanyonews.jp)

おせがき 8月29日

本年の「おせがき」は、新型コロナウイルス感染症の影響により、当山境内で奉修いたしました。

施餓鬼法を修すとともに、回向塔婆に流水加持を行い、檀信徒各家御先祖、精霊に供養を捧げました。猛暑の中、ご参拝いただきました皆様、ありがとうございました。

盂蘭盆会

8月15日、朝9時より当山檀信徒各家精霊合同供養「お盆総供養法要」を奉修しました。

新型コロナウイルス感染症対策のため、参拝される方にはマスクの着用をお願いし、会場の本堂では換気を良くするため建具を開けるとともにソーシャルディスタンシングを施しました。ご協力いただきました皆様には感謝申し上げます。

また、当日は「終戦の日」であり、正午より岡山ユネスコ協会さん主催の「第21回平和の鐘を鳴らそう」も併催されました。その様子は翌日の新聞各社で報道されています。下記、山陽新聞社様のリンク先をご参照ください。

山陽新聞社様「さんデジ」https://www.sanyonews.jp/article/1042070

寺子屋文化講座vol.29

3月より新型コロナウイルス感染症の影響で順延となっていた「寺子屋文化講座vol.29」でしたが、7月22日に元岡山県立記録資料館館長の在間宣久先生をお招きし、久しぶりに開催することができました。

 在間先生には、享保14年に将軍徳川吉宗公に謁見するため、長崎から江戸まで運ばれたベトナム象がいかにして岡山藩を通過したのか?という講話を、池田家文庫を繙きながらお話していただきました。記録の隅々から情報を読み取ることで、当時の日本社会や人間模様までもが立体的に浮かび上がってくるようでした。参加者皆さんにも大変お楽しみいただけたのではないかと存じます。

 なお、今回は感染予防策として、マスク着用、ソーシャルディスタンシングなどを施した上での開催となり、人数も限定25名とさせていただきました。

 次回は9月9日、「西川緑道公園」をテーマに開催予定ですが、新型コロナの状況によっては延期になるかもしれません。参加ご希望の方には事前にお問合せいただきますようお願いいたします。

白須賀観音供

7月17日、池田綱政公由縁の白須賀観音に供養を捧げる毎年恒例「白須賀観音夏まつり」は、新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み、ステージや屋台出店などを取り止め、法要のみを行う形で奉修しました。

 来年こそは、皆様と賑やかに祭を開催できればと願っております。

弘法大師降誕会「青葉まつり」

令和2年弘法大師降誕会「青葉まつり」を開催しました。

毎年6月15日、真言宗岡山結衆寺院が会場持ち回りで開催している「青葉まつり」は、真言宗祖弘法大師の誕生を慶祝し、稚児大師像灌仏儀を奉修するとともに、多くのご参拝をいただき、子どもたちの書道展や、法話、余興、くじ引きなど楽しい催しがあるのですが、本年は新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み、岡山結衆寺院だけが集まって法会のみを行いました。

今年は当方長泉寺を会場に、参拝をいただかない形での理趣三昧法会を奉修。

弘法大師の偉徳を讃仰するとともに、“ステイホーム”や“ソーシャルディスタンシング”など人と人とが交わりにくい時代ではありますが、大師の教法を弘く伝え活かしていく想いをあらたにする次第です。

岡山市弘法大師降誕会

佛乗寺(中区門田本町) 徳與寺(中区徳吉町) 光明院(北区野田屋町) 安住院(中区国富) 法萬寺(北区原) 普門院(中区国富) 最城院(北区七日市) 大福寺(中区御成町) 法輪寺(中区国富) 常福寺(北区葵町) 上生院(中区桜橋) 金剛寺(北区磨屋町) 長泉寺(北区南方) 上興院(北区玉柏)