本堂修繕奉讃会へのご協力をありがとうございます。

2017年、正月の大般若法会で「長泉寺本堂修繕奉讃会」を立ち上げて以降、多くの檀信徒の皆様より協讃寄付を頂戴いたしました。衷心より御礼を申し上げます。

当奉讃会(会長・岩見徹総代長)の発足当初は、多くの方が経済苦や将来不安を抱えられているこの時代において果たして寄付は集まるのか?と不安いっぱいでしたが、いざスタートすると驚くほど多くの方々からご協力をいただき、さらには応援や感謝のお言葉まで多数頂戴するなど、わたしの想像以上に、檀信徒皆様が当山を大切に考えて下さっていることに感動した次第です。本当にありがとうございます。

さて、いよいよ2018年には工事が始まります。当初は6月からの予定でしたが、近年の夏場の台風があまりも強烈、かつ頻繁に襲来するということから、工期を大幅に早め、2月中頃には着工しようということになりました。なお、工事中は本堂での法事を承ることができませんのでその旨ご了承下さい。落慶法要は、予定通り2019年の正月に行います。よろしくお願いします。

 

◆2017年「除夜の鐘」 ⇒ 12月31日(日)23時より本堂で勤行・挨拶、23時半ごろから鐘楼門で鐘を突きます。当山では、参拝者お一人おひとりに鐘を突いていただくほか、『大般若経』にて皆様をお加持いたします。あたたかいお接待もご用意しておりますので、どうぞお参りください。

◆2018年初本尊薬師縁日「大般若経転読法会」 ⇒ 正月8日(月祝)9時~

 

熊本地震被害に対して

熊本県や大分県において、4月14日から今もなお続いている地震によって、被災された多くの皆様には心よりお見舞いを申し上げますとともに、犠牲になられた方々のご冥福を至心に祈念し奉ります。

当山では、長泉寺ボランティア基金会で、「熊本地震救援募金」を開始しております。

集まった御浄財は、RNN人道支援宗教者NGOネットワーク(http://www.rnn.jp/index.html)を通じて認定特定非営利活動法人AMDA(http://amda.or.jp/)による熊本地震支援活動に充てられます。

AMDAは、総社市との合同チームで、4月15日より熊本県益城町の避難所で診療・医療活動を開始しています。長期化が予想されるこの支援活動に対して、檀信徒皆さまからもお支えをいただければ幸いです。

龍門 拝

大般若経転読法会

正月8日、ご本尊薬師瑠璃光如来の新年初縁日ということで、毎年恒例の「大般若経転読法会」を奉修し、檀信徒各家の一年の無事安寧と天下泰平を祈念いたしました。

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大般若経転読法会

当日は天候にも恵まれ、多くのご参拝をいただいたほか、お正月らしく落語(桂米紫さん)を聞いて大笑い。

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「新春らくご」by桂米紫さん

どうか、皆さまにとって良き一年となりますよう、心よりご祈念いたしますとともに、本年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。

 

合掌

 

龍門 拝

平成27年の終わりに

皆様、下半期、あまり当ブログの更新ができませず、申し訳ありませんでした。

日々の行事に追われ、ついついおろそかになってしまうんですよね。

反省です。。。

 

何はともあれ、今年も終わりますね。

お寺としては、今年は文化事業に取り組もうということで「寺子屋文化講座」を開講したり、夏には地域の子どもたちに向けたイベント「みンなみかた子どもフェス」を開催。秋には約10年続いた「和讃会ゴスペラーズ」が解散し、新たに合唱団「Naga(ナーガ)」を結成しました。これらは特に檀家さんのみ、というものではなく広く地域一般の方にもお呼びかけさせていただこうということで、ありがたいことに好評をいただいております。

元気よくそのような事業が進められた一方で、光研名誉住職が春より体調を崩してしまい、下半期は全く法務を勤められない状況になってしまいました。おかげさまで、現在はゆっくりと復調しており、本人も来年はがんばるぞ!と意気込んでおります。ご心配をおかけし申し訳ありませんでした。

個人的にはというと、やはり「安保法制」に尽きる一年だったように思います。皆様もそうだと思いますが、わたしも日本の「安全保障」というものについて本気で考えさせられましたし、そのための勉強会やその他事業の企画運営に走り回りました。そのおかげで、「仏教」と「政治」の関わり方や、思想と人間社会について、とても勉強をさせていただいたなと思います。

お坊さんなのになんでそんなに政治的なことに関わるの?

と、よく質問をされます。この場を借りてそのことについて少しだけご説明させていただくと、

実を言うと、わたしも政治的なことにはあまり関わりたくはありません。これは、誰だってそうだと思いますが、関われば関わるほどに生活上いろいろな軋轢が生まれてしまいますし、他者からいわゆる「色眼鏡」で見られるようになったりします。でも、「仏教」を突き詰めていくごとに、人間社会の中に入っていかざるを得なくなるのは当然のことで、結果的に政治的な問題に直面してしまうわけです。

そして、そこには「政治的なことだから避ける」という判断は選択肢としてないわけです。仏教者である以上。

このことについては、他のお坊さんにも様々なお考えがあり、決してそれらを否定するわけではありませんが、個人的には「政治的な事柄だから避ける」という判断それ自体が政治的判断であって、仏教者は政治的なことであれ、プライベートなことであれ、生命の問題であれ、そのすべてに対して仏教的な判断をしていくべきだと考えています。

仏教者だから、仏教的判断をする。

極めてシンプルな理由です。

「政教分離」じゃないの?と思われる方も多いかもしれませんが、これはあくまでも為政者に対して課している「憲法」による規定であって、そうではない一般の宗教者に課しているものではないことを念のためご説明申し上げます。むしろ「仏教者が仏教的な判断をする」ということは、それこそがまさに「仏教」だろうと思いますし、わたしはこれからも純粋に仏教をやっていきたいと思います。

さて、その意味でも、来年も忙しくなりそうな予感たっぷりですね・・・。

どうか皆様が良き新年を迎えられますように、心よりご祈念申し上げます。

 

 

奉祈 貴家万福 天下泰平

龍門 合掌礼拝

みンなみかた子どもフェス!

境内の様子2

8月30日(日)、特定非営利活動法人「音楽の砦」さんとの共催で、「みンなみかた子どもフェス」を境内で開催しました。

庭の様子

ご近所や檀信徒の方々の子どもたちがたくさん集まってくれて、とても賑やかな一日となりました。

ESD子ども体験ワークショップ

客殿では、池田満之さんによる「ESD子ども体験ワークショップ」を開催。映像やパネル、カードなどを使い、楽しみながらESD(持続可能な開発のための教育)を学べるという素晴らしい場所となりました。

ふれあい動物広場

ふれあい動物広場2

境内では、当山に祀られる白須賀観音菩薩との縁が深い「池田動物園」さんより、かわいい動物たちが出張してくださり「ふれあい動物広場」が実現。これには子ども達も大喜びでした。

本堂のコンサート

松原さんと名畑さん

本堂では、「音楽の砦」を主催される松原徹さんらによるお楽しみコンサートが行われ、子ども達が好きな歌のメドレーや、「マンダラ音頭(松原徹さんの作品)」のニューバージョンで盛り上がったほか、お楽しみ抽選会も開かれました。

初めての開催にも関わらず大盛況で幕を終えました。また来年もぜひやりたいと考えていますので、よろしくお願いします。

平和の鐘を鳴らそう!

平和の鐘28月15日正午に、岡山ユネスコ協会の呼びかけで、「平和の鐘を鳴らそう!in長泉寺」が開催されました。約50名が集まり、終戦から70年を迎えたこの日、ともに平和を祈りました。

また、記念講演では、広島において多方面で活躍されている平和活動家、安彦恵理香さんにお話しをいただき、平和に向けての具体的な取り組みについて学びました。

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平和の鐘を鳴らそう!in長泉寺 2015 主催:岡山ユネスコ協会

檀信徒合同盆総供養

DSC013668月15日午前9時より、表題の法会を奉修しました。当法会は、毎年お盆15日に行っており、主に楽陽廟で永代供養をされているお宅や、お盆参拝時にお留守をされていたお宅などの方にお越しいただき、各家精霊に回向しております。

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今年も30名ほどの方にお参りただきました。

感謝申し上げます。

長泉寺夏まつり中止のお知らせ

大変残念ですが、本日(7/17)長泉寺夏まつりは台風11号による悪天候のため、中止にさせていただきます。

ご準備いただいた方々、また、楽しみにしていただいておりました方々には、大変申し訳なく思います。

来年こそ!良い天気のもと晴々と開催したく、その際はなにとぞよろしくお願いします!

合掌

住職 拝

岡山大空襲70年忌法要

IMG_31826月29日で、あの大空襲から70年が経ちました。

当山では、平座理趣三昧法要を当日10時から厳修し、犠牲者を追悼するとともに、平和を祈りました。

長泉寺は、岡山空襲によって境内に被害があったわけではありませんが、多くの犠牲者の方のご遺体安置所となり、今や少なくなられた証言者の方々によって今に伝えられています。

「次々にトラックで死体が運ばれてくる。焼け焦げていたり、蒸し焼きになっていたり。次にバスが来て、今度はまたどこかへ持って行くんじゃ。」岡山空襲時より当山のご近所に住まれていた、今は亡きある御老人は、淡々とそう話してくださいました。その方は、お亡くなりになるまで毎朝毎夕、当山の境内に向かって手を合わせ『般若心経』をお唱えされていました。

空襲、そして終戦を迎えた後、家を失った多くの人が境内に住み込み、しばらくの間は本堂も客間も、今で言う「避難所」となっていたそうです。

戦後70年。とても重たい意味がありますが、私たちはそのことをしっかりと噛みしめられているか。

「平和」という言葉が権力者によって便利に利用され、知らず知らずのうちに危険な状態に進んでいます。憲法を無視し、国民の意見を聞かず、言論を統制する。立憲主義や民主主義は崩壊状態と言えます。

これが「独裁」でなくて何なのか。

何より、私たち一人一人のしっかりとした自覚と、行動が必要でしょう。

「珠を持てば善心生じ、釼を捉るは殺心の器」by弘法大師空海

戦場ジャーナリスト志葉玲さん講演会

5月30日(土)、当山名誉住職宮本光研が代表を務める「おかやま宗教者九条の会」主催にて、戦場ジャーナリスト志葉玲さんの講演会を、岡山シティミュージアム4階講義室(シアター)にて開催し、73名が参加されました。

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志葉さんは、イラク戦争下において現地を取材され、米軍にスパイ容疑で拘束されるなどの危険に遭いながらも、貴重な情報を記録されているジャーナリストで、今年起こったISILによる後藤さんと湯川さん拘束殺害事件の背景や、日本国憲法9条の意義についてお話をくださいました。

≪ご視聴されたい方は下記をクリック!!!しばらくの期間は無料で観れますが、ぜひIWJ(Indipendent Web Journal)チャンネル支援のために会員登録ください。私も応援しています。≫

IWJ岡山 志葉玲講演会

ただいま国会では所謂「安保関連法案」が審議されていますが、その中で、「集団的自衛権は、新三要件を満たす場合に限って行使される」と説明されます。しかし志葉さんの話を聞くと、むしろ集団的自衛権を持つことそのものが、我が国の存立が脅かし、国民の生命、幸福追求の権利を奪わってしまう可能性が大ではないか!と感じずにはいられません。

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今回の安保関連法案は、国際平和を支援するためのものであり、その手段として主に米国軍を後方支援することが想定されていますが、先ず「米国軍の軍事行動そのものが国際的な平和構築への建設的な方法ではない」いうことを指摘しておかなければいけません。

「国際平和のため!」と言って米国軍がこれまでに行ってきた各軍事行動(ベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争、等)によって平和がもたらされたか、というとそうではありません。むしろ国際社会をより不安定にしていると言わざるを得ません。それらの軍事行動は、攻撃を受けた国に多くの犠牲者、難民、貧困、等を産んでしまうことはもとより、攻撃を行った米国軍自身にも多くの不幸をもたらしています(PTSD等によって、武力行動での犠牲者より多くの自殺者が出ており、一日に20人以上という凄まじいペースで、元イラク派遣兵が自ら死を選ばれているそうです)。そして、米国を中心とする欧米有志連合が「敵」と設定し、その掃討のために空爆を行っているISIL(いわゆるイスラム国)は、米国軍が行ったイラク戦争の怨念によって生まれたテロリスト集団であることを私たちは強く認識する必要があります。その結果、米国軍を支援した各国で次々にテロ行為が増加していることはご承知の通りです。

このことはつまり、武力によって平和を作るという論理が破綻していることの証明なんです。

日本は、70年前の戦争によってそのことを深く深く自覚し、「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する(憲法第9条1項)」とともに、その実行によって今日まで自国の平和のみならず、国際平和構築に大きな貢献を果たしてきました。だからこそ、日本は国際社会から高い評価と尊敬を集め、テロの脅威にさらされることなく、「平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占め(日本国憲法前文)」てきたのです。

しかし日本が今後、上記のような武力行動を続けている米国軍を、いくら同盟国とは言え後方支援することは、日本をテロの脅威にさらすだけでなく、国際平和構築を阻害することを意味するわけです。日本国憲法の前文には、「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」とありますが、この精神から言いますと、今回の安保関連法案は違憲立法であると言わざるを得ません。