岡山宗教者九条の会総会

6月8日、長泉寺本堂にて岡山宗教者九条の会2013年度総会が開催されました。

現在、96条の改定が議論されていますが、その先に平和憲法9条の改定だけでなく、基本的人権要項の改定、国家主義、軍拡へ広がりが隠れています。

憲法9条はしばしば「アメリカに押し付けられたもの」と言われますが、それは違います。それは、時の幣原内閣総理大臣や憲法制定委員長であった芦田均氏の「非武装・平和」への熱意を込めた言葉をみればわかりますが、もう二度と戦争をしたくないという当時の日本人の決意であり、制定された過程だけで判断するべきものではありません。

また戦後68年間、日本は平和を保って来ましたが、それを日米安保条約やアメリカの核抑止力のおかげというのは大きな勘違いです。日本が1945年以降平和を保って来られたのは、平和憲法9条で「戦争をしない」と高らかに宣言し、朝鮮戦争にもベトナム戦争にも加担せず、常に武力の行使をせずに来たからこそ、どの国からも恨まれることなく、むしろ尊敬を集めてきたからです。そういう意味では日本の安全保障のためにも、9条を護ることは大切です。

憲法九条は、日本という国にとっての「不殺生戒」に他なりません。日本の仏教徒は今こそ平和憲法9条を護らなければなりません。左翼とか右翼とかでなく、それが「仏の教え」なのです。

皆さまもどうか仏の教えに則して考えてみて下さい。

「狭山事件」石川一雄さんのお話

私は、岡山県同宗連(同和問題にとりくむ岡山県宗教教団連絡会議)の総務部会で近年お手伝いをさせていただいていますが、その同宗連が今年で結成30周年を迎えました。

6月7日行われた第30回研修会では、1963年に埼玉県狭山市で被差別部落出身の青年が少女を強姦した上に殺してしまったという「狭山事件」で、現在もなお冤罪と戦っている石川一雄さんを講師にお迎えし、50年におよぶ不当逮捕についてお話を伺いました。

私も昨年、狭山市に行って事件が起こった現地を歩き、検察の主張との食い違いを確認するとともに、検察庁、最高裁を訪れ、キチンとした証拠の開示、再審を行っていただくように訴えてきました。どうか石川さんの無罪が証明され、この世から少しでも差別、冤罪が減ることを願っています。

 

佐々井秀嶺師御来山

6月4日、現在1億を超えるといわれるインド仏教徒を導いておられる佐々井秀嶺師が御来山されました。

佐々井師は、平成21年5月に行われた長泉寺開山500周年記念法会のときに44年ぶりに帰国され、「もう二度と日本には戻らない」といわれインドに帰られましたが、2011年3月11日東日本大震災が発生。いてもたってもいられないと、もう一度帰国されたのが同年の6月。以来、同じ時期に毎年帰られています。

今回は、6月17日(月)に岡山県同宗連30周年記念講演会@サンピーチ岡山、また21日(金)長野県善光寺にて説法会でお話されるとともに、全国の支援者の方々へご自身の活動やインドの現状報告をされてまわられています。

皆さん、善光寺はちょっと遠いですが、6月17日のサンピーチ岡山での講演会にはぜひお足をお運び下さい。

できればその前に『破天~インド仏教徒の頂点に立つ日本人~』(山際素男著・光文社)http://www.amazon.co.jp/dp/4334034772#_を読んで、佐々井師を知ってください。当山にも置いてありますので、よろしくお願いします。貸し出しもします!