第一回みんなみかた会議

3.11原発事故により岡山県へ避難されている方の話を聞いてみんなで話し合う会、その名も「みんなみかた会議」が、1月19日、当山で開催されました。

「みんなみかた」とは「南方」で行われることに由来していますが、みんながお互いに支え助け合い、みんなみかたで居られるような社会を願って名づけられました。

一人目の避難者の方は、仕事のあるご主人を関東に残し、小さな子どもを抱えて岡山へ避難してきたが、家族の別居状態に悩み、社会の無関心と自己嫌悪に苦しむお母さん。

二人目の方は、福島で畜産農家を営み、自給自足の生活を送っていたが、震災、原発事故に遭い、仕方なく飼っていた鶏を残し、家族と共に岡山へ避難されて来た男性。

どちらのお話にも胸がいっぱいになり、司会進行訳にも関わらず、言葉がつまってしまいました。

 

仏教の基本は、「苦に目を向けること」です。

「苦」を無視して仏教はあり得ません。

 

現在、3.11原発事故により岡山県へ避難されている方は、900名にのぼります。

岡山県民として、彼らを暖かく迎え入れてあげたいと思いますし、すべての岡山県民の方にも、彼らの「苦」を理解してもらい、「ようこそ来てくださいました!」と声をかけてもらいたいと思います。

次回「みんなみかた会議」は、2月16日(土)午後1時~4時@長泉寺です。

よろしくお願いします。

「みんなみかた会議」

主催:こころをつなぐ虹プロジェクト実行委員会

共催:子ども未来・愛ネットワーク

初薬師縁日

正月8日、今年最初の本尊薬師如来さまのご縁日ということで、

一年の無事、安寧を祈願する大般若経転読法会が奉修されました。

大般若経とは、今から約1300年ほど前、中国は唐の時代ですね、

「西遊記」では三蔵法師という名前で親しまれる「玄奘三蔵」がインドから

17年かけて持ちかえったとされるお経です。

実に全600巻にもおよぶ大経で、

その功徳は凄まじいものがあると古来言われています。

と、言うのも、玄奘三蔵が天竺から持ちかえったこのお経を

中国語に翻訳している間(四年かかったといわれています)、

国中で良いことばかりが起こったそうです。

翻訳作業を終えた玄奘三蔵は、100日後に亡くなったそうですが、

まさに命懸けで持ちかえったお経といえます。

 

さて、その大般若経転読法会の当日は、

先ずは表千家茶道による献茶、御室流華道による献花式。

写経のお供え

御詠歌奉納

御詠歌舞踊の奉納

和讃の奉納(和讃会ゴスペラーズ)

桂米紫さんによる「新春落語」で大笑い!

そして最後に「大般若経転読法会」

 

たくさんのご参拝をいただき、

おかげさまをもって盛大に終える事ができました!

皆様に心より感謝申し上げます。

どうか良き一年を!

 

合掌

 

龍門

 

2013年正月 

皆さま、明けましておめでとうございます。

本年も何卒よろしくお願いします。

今年のお正月はとても良い天気で、気持ちがいいですね。

大晦日の「除夜の鐘」のときも、夜になってから風がピタっと止んでくれたおかげで、寒さもなんとか耐えることができました。

毎年ですが、当山の除夜の鐘は108回で終わりません。

お接待の甘酒を160個用意していますが、それが全部なくなるので160~200回くらいは鐘が鳴っていると思われます。

境内の真ん中には、寒さをしのぐ焚火

皆さま、鐘をついた後は、この焚火を囲んで、歌を歌ったり、

お接待の豚汁を食べたり、お酒を飲んだり、

ほっこりとぬくもられます。

 

私はというと、

鐘の下で、ひたすら皆さまをお加持させていただいています。

寒さに耐えながら・・・。

 

これがわたしの毎年の年越しです。

 

皆さんのお加持を終えて、ようやく焚火のそばに行ったときのあの暖かさ

ったらないですね。

わたしは、このときの皆様の顔がとても好きです。

「あけましておめでとうございます」

と、それぞれに声を交わすのですが、いつも皆さんいい笑顔。

ちょっとお酒も入ってか、焚火の前で心がほっこりとぬくもります。

 

さあ、お寺はお正月8日に「大般若経転読法会」を奉修し、一年の無事、安寧を祈願いたします。

清興では、桂米紫さんによる「新春落語」!

皆さま、どうぞお繰り合わせの上ご参拝ください。

 

合掌

 

龍門

新年を前にして思う

「凡夫は善悪に盲(めし)いて、因果あることを信ぜず。

ただし眼前の利のみを見る、何ぞ地獄の火を知らん。

羞(は)ずることなくして十悪を造り、空しく神我ありと論ず。

執着して三界を愛す、誰か煩悩の鎖を脱(のが)れん。」

『秘蔵宝鑰(ひぞうほうやく)』-弘法大師  より

 

本当に大切なものが何かを「わかる」ことはとても難しいことです。

人間は本当に大切なものがわからなかったがために、奪い合いや殺し合いをしてきたように思います。

上記のお大師さまの言葉は、十住心の第一番目「異生羝羊心(いしょうていようしん)」という心を表現していて、それは煩悩への狂酔、愚痴無智なる我々への痛烈な批判です。

 

2012年は今日で過ぎ去り、明日から2013年。

私たちの国の行く末が心配でなりません。

今こそ宗教が立ち上がっていかねばならないことは確かであり、真言末徒である私も頑張っていこうと心を新たにしているところです。

 

さて、今から「除夜の鐘」を鳴らします。

煩悩よ消え去れ!

と、念じながら、新年を迎えたいと思います。

皆様もどうか良い新年をお迎えください。

 

合掌

 

龍門

 

除夜の鐘

2012年もいよいよ今日が最終日。

当山では午後11時より年末の勤行。

そしてその後、除夜の鐘を鳴らします。

毎年とても寒いので、いつも豚汁のお接待を用意しております。

写真を準備風景。

接待講の方々が作ってくれています。

美味しいですよ~~!

 

皆さまどうぞお参りくださいね。

 

合掌

弘法大師ご縁日 2012年師走

当山では、毎月8日、21日、28日の午前9時より法要を行っています。

8日はご本尊・薬師如来さまのご縁日

21日は宗祖・弘法大師さまのご縁日

28日はインド仏教界の至宝・佐々井秀嶺(ささいしゅうれい)師由来の必生不動尊(ひっしょうふどうそん)のご縁日

21日は通称「おだいっさん」(お大師さま)と呼ばれ、光研名誉住職が空海さまにまつわる法話をしています。

この法話の会は「空海プログラム」と名付けられており、空海さまの教えを皆様にわかりやすく説明する内容になっています。

どうぞお参り下さい。

 

今月28日のお不動さまの縁日法要の後は、お正月の準備です。

世話人の皆様、よろしくお願いします。

祈りの秋

なかなか時間がなくてアップ遅くなりましたが・・・・

11月21日「祈りの秋」ということで、

年に二回行われる、永代供養塔「樂陽廟」の合同慰霊法会「春秋祭」と、

当山檀信徒戦没者精霊供養塔「安らぎの塔」平和祈願祭が奉修されました。

晴天に恵まれて約60名がご参拝され、一緒にお祈りしました。

 

終了後は、

光研名誉住職の法話「空海プログラム」でお勉強・・・。

 

またこの日から三日間、第2回目の長泉寺文化祭で御室流華道長泉寺教室の作品と、長泉寺「書の会」の作品が展示されました。

 

いよいよ師走です。

一年も早い。

皆様どうかよい年末年始をお過ごしください。

当山では12月大晦日午後11時より「除夜の鐘」が行われます。

暖かいお接待をご用意しておりますので、どうぞご参拝ください。

 

合掌

四国別格20霊場参り「結願」

11月17日、18日と、檀信徒の皆様とともに、四国別格20霊場を結願し、

高野山奥の院に御礼参りに行きました。

やっぱり何度行ってもいいですね、高野山は。

世界中さがしてもあれだけの宗教都市はなかなかないでしょう。

弘法大師の息吹を感じます。

 

「衆生尽き、涅槃尽き、虚空尽きなば、我が願いも尽きん。」

大師59才のとき、高野山上で修された「万燈会」の願文の言葉です。

真言僧侶である私はこの大師の大願に添って生きているか。

心を締めつけられるような想いをしました。

 

南無大師遍照金剛

合掌

こころをつなぐ虹プロジェクト2012

シンポジウム

「被災地の今~岡山からできること~」

主催:こころをつなぐ虹プロジェクト実行委員会

http://issin.blog.ocn.ne.jp/

後援:岡山県仏教会・RNN人道援助宗教NGOネットワーク

http://www.rnn.jp/index.html

 

11月11日(日)

東日本大震災から1年8ヶ月経ったこの日、

フォトジャーナリスト山本宗補さんhttp://homepage2.nifty.com/munesuke/

による被災地の現状報告、および、

岡山から被災地支援を行う団体代表者3名と

RNN人道援助宗教NGOネットワークのメンバーである

わたくし宮本龍門とでパネルディスカッションを行いました。

各東日本大震災復興支援団体の方々が、

お互いに協力するところは協力し、

またそれぞれを相互に支援、励まし合うことができれば、

今後の活動の可能性が広がり、

さらなる充実化をはかることができるのではないか、

と、未来へ期待を抱けるシンポジウムとなりました。

ご協力、ご協賛いただきました皆様、

本当にありがとうございました。

得度式

11月10日(土)、宮城県でボランティアを受け入れるリーダーとして

被災地で活躍している方の在家得度式が

当山本堂で行われました。

「弟子某甲 尽未来際」

「帰依仏」

「帰依法」

「帰依僧」

 

3.11東日本大震災。

自営されていたお店が津波で流され、

多くの悲しみを背負い故郷のために頑張る中で、

亡くなられた方の供養がしたいと、

この度わざわざ岡山までお越しになり、

得度を受けられたわけです。

 

感動的な得度式でした。

 

これからのご活躍を心からお祈りしたいと思います。

 

合掌